火災発生時の避難における
6つの注意・ポイント

もし火災に巻き込まれたら、どのようにして避難するかご存じですか?避難する側・誘導する側の双方の視点から、防火管理者の目線で火災発生時の避難や行動の注意点をご紹介します。

住宅火災における避難・行動の注意点

住宅火災は、身近で発生する火災です。命を守るためにどのような行動をとれば良いか、避難する側、誘導する側の両面からご紹介します。

住⺠の避難における3つの注意点

①周囲に知らせ直ちに避難を開始

火災に気づいたら、「火事だー︕」と大声をあげたり、鍋を硬い物でたたき大きな音を出して周囲に知らせます。その後、炎があがる場所や煙の流れる向きから火元の位置を見極め、直ちにその場から離れるべく避難を始めましょう。その際は命を守ることを最優先に、屋外へ出て避難を完了しましょう。

②煙を吸わないよう低い姿勢で逃げる

火災の煙には有毒な一酸化炭素が含まれています。吸い込むと意識障害を起こし、呼吸ができず死亡する可能性があり大変危険です。煙は天井から溜まっていく性質を持つため、低い姿勢で床近くの空気を吸いながら這うように逃げます。その際は、口と鼻をタオルやハンカチで覆いましょう。

③逃げたら戻らない

無事に逃げたのに、火災現場に再び戻って被害に遭う方もいます。大切な物を置いてきたとしても、絶対に戻ってはいけません。逃げ遅れた人がいる場合でも、消防隊の救助を待つようにしましょう。

避難誘導する際の3つの注意点

①エレベーターは使わない

マンション火災の場合、エレベーターが途中で止まってしまう場合があります。階段や窓、避難はしごに誘導しましょう。下層階の火災の場合、内階段に煙が充満している可能性があります。煙を吸わないよう、階段入口の扉は急に開けないよう気をつけましょう。

②高齢者や子どもの避難方法は事前に確認

お子さまや高齢者のいる世帯は、避難に手助けが必要となる場合があります。安全確認や避難の手助けを誰がどう行うか、事前に検討しておきましょう。

③初期消火の可否を判断し、可能なら消火する

住民の避難誘導と同時に、初期消火の可否を判断しましょう。火の勢いにもよりますが、炎が自分の目線より高ければ消火困難、低ければ消火可能と判断できるとされています。
 初期消火には消火器を使うほか、小さな炎であれば濡れたタオルを火元に覆い被せることも有効です。座布団や毛布などで炎を叩くことや、水をかける消火方法もあります。ただし火元が天ぷら油や石油製品、電気系の場合は水をかけると炎の勢いが増すため、注意が必要です。

火災発生時の避難画像

その他の建物における避難・行動の注意点

住宅以外の建物にいて、火災に巻き込まれる可能性もあります。建物・場所ごとに、利用者と施設管理者等の避難・行動の注意点を知っておきましょう。

ビル・商業施設

ビルや商業施設での火災では、施設管理者は落ち着いて館内放送を行い、利用者が速やかに避難できるよう情報を伝えましょう。利用者は館内放送や避難誘導係の指示に従い避難しましょう。また、内階段に煙が充満していたり外階段が使えなかったりした場合、外気に面したバルコニーなどに避難しましょう。

地下街

地下街の店舗は、通路に面した箇所に防火シャッターを備えています。防火管理者および施設管理者は、平時もシャッターの下に物を置かないよう注意しましょう。また、火災時は利用者が混乱しないよう、落ち着いてシャッター横にある誘導灯を備えた扉経由への避難を促しましょう。

介護福祉施設

介護福祉施設の火災では、まず火元の部屋にいる人から避難させます。初期消火できない場合は、廊下に炎や煙が広がらないよう火元の部屋の扉を閉めましょう。その後、他の部屋にいる人を安全な場所に避難させましょう。

起こりやすいトラブルと大切な原則

火災発生時は、平時なら当たり前にできる行動も困難になりがちです。多数の人がいるマンションやビルの場合、避難経路に人が殺到し混乱を招く懸念もあります。そんな時こそ「押さない・かけない・喋らない」の原則が大切です。館内放送などの指示を正確に聞くためにも、会話を控えて慎重に行動しましょう。

普段からできる火災への備え

火災発生時に慌てないためにも、平時からの備えが大切です。ここでは、今からできる火災への備えをご紹介します。

            

避難経路は最低2つ

避難経路は最低でも2つ確保しておきましょう。1つの経路が使えなくても、もう1つの経路から逃げられるからです。段差の有無や距離、曲がり角などを事前に必ず把握しましょう。施設管理者は、避難経路や扉の前に物が置かれていないことを常時チェックしましょう。

消防用設備や施設は定期的に点検・整備する

住宅には住宅用火災警報器の設置が義務付けられています。設置の有無だけでなく、正常に動作することを定期的にチェックしましょう。消火器の使用期限も、忘れず確認しましょう。

消防計画を作成し、避難訓練を行う

マンションや商業ビルなどでは、建物に応じた消防計画書の作成が義務付けられています。この計画書は防火管理者が中心となって作成します。そして作成された計画書に基づき、避難訓練を実施することが必要です。訓練は防火管理者が中心となって計画しますが、マンションでは必ず住民が参加して、万一に備えましょう。商業ビルでは、実際の避難訓練に加えて地図や図面を用いた机上訓練の実施も効果的です。

まとめ

火災は、いつどこで発生するか予測できません。しかし、万一の際にとるべき行動を知っておけば落ち着いて避難することができ、命が守れます。平時から非常時の避難経路や留意点を確認し、いざというときに身を守れるようにしておきましょう。

参照サイト

  • 「逃げ遅れ」を防ぐために。住宅火災からいのちを守る10のポイント | 暮らしに役立つ情報 | 政府広 報オンライン (gov-online.go.jp)
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